介護施設をターゲットとした製品の開発と販売
介祉塾の砂です。
ところで先日、大阪産業創造館主催セミナーにて『シニア市場に展開する際のポイント』というテーマでお話しました。
受講生の皆さまにお話を聞くと、シニア向けの製品を開発しても介護施設をターゲットとして販売することを考えるのですね。
なかなかシニアをターゲットに開発・販売することを考えない。
介護施設に売るほうが何となくやりやすい気がするからなのと、高齢化社会において介護業界の市場性が有望のように思えるからなのでしょう。
実際に介護施設は年々増えており、今後も増えていくと予想されます。
しかし、介護市場の成長性については考察が必要です。
これに関して、2018年5月に内閣府が発表した資料を参考にして、2025年度の介護給付費が15.3兆円に伸びるので(2018年度は10.7兆円)、成長市場だと言う人が多いですね。
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しかし、2012年3月に同じ内閣府が発表した資料では、2025年度には19.8兆円となっています。
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2018年と2012年における2025年度の見通しの差が4.5兆円と、すごく幅があります。
もちろん、見通しに対して抑えた結果なんだと言えばそうなのかもしれないのでしょうが、ここまで外れているなら見通しとしてどうなのかという疑問があります。
明るい見通しを立てた意図が政策的な誘導にあり、例えば介護事業者の新規参入や投資拡大、介護労働者の増加などを目的としたものであれば、成功したのかもしれませんが。
なお、上記2018年5月の資料の前提として日本の経済成長率が年2%を想定しており、非現実的な数値にしています。
また、2040年には65歳以上の人が約4,000万人おり、3人に1人が65歳以上となり、85歳以上の人が1,000万人以上と現在の2倍に膨らむと推計されています。
さらに、15歳から64歳までの生産年齢人口が約1,500万人減り、社会保障制度を支える就業者数も約930万人減る見通しであることも念頭に置く必要があります。
さてこのように考えると、政府が言うように介護市場が成長市場であると鵜呑みにするのは危険というべきです。
そもそも社会保障制度は財政事情によって大よそ決まるので、歳入が増えない限りは見通しは明るくないというべきでしょう。
したがって、介護市場は国の見通しどおりに増える見込みが必ずしもあるわけではなく競争も激しいことや、介護報酬の引下げも続いており、介護施設をターゲットした製品市場も低価格競争に陥りやすいということになります。
介護事業は労働集約型産業なので、設備投資が少ないということも知っておく必要があります。
ところで、介護業界以外のシニア市場の成長性はどうなのでしょうか。
矢野経済研究所の調査によると、介護リハビリ市場を除くシニア関連市場は約24兆円と推計されます。
また、少子高齢化という視点で見た場合、社会保障制度とは異なりシニア市場の成長性は2つの点で有利であるといえます。
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①シニアの人口が増加する。
これはよく知られていることですが、
②生産年齢人口が減るということにも目を向けて欲しいと思います。
生産年齢人口が減ると言うことは、競合が減る傾向にあるということです。
つまり、シニア市場は競合の少ないブルーオーシャン市場といえます。
この点は、世代間扶養によって成り立つ社会保険制度とは違って、少子化がメリットとなるということです。
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