介護と技術革新- ケアプランのAI化 ③-

介祉塾の砂です。

 

前回はケアプランのAI化についてお話ししました。

 

今回のテーマは、ケアマネジャーの仕事はどう変わるのかということです。

 

ところで、ケアマネジャーとはどのような職種なのでしょうか?

 

2つの視点があると思います。

 

①ケアプラン作成の代行者

行政や学者は大体この考え方です。

 

ワムネットによると「要介護者等からの相談に応じ、要介護者等がその心身の状況等に応じ適切なサービスを利用できるよう、市区町村、サービス事業者等との連絡調整等を行う者」です。

 

介護保険のプランナーと考えていますよね。

 

このような考え方であれば、ケアマネジャーの仕事はAIに大幅に取って代わられると思います。

 

もっとも、その場合でもセルフケアプランはできないと思います。

 

AIは機械的に答えを導き出すだけですから、利用者は別途サービス調整をする必要があります。

 

ケアマネジャーでないと難しい業務です。

 

 

②利用者の日常生活全般を含めてトータルにサポートする人

私はこのように考えています。

 

日本ではケースワーカーが育っておらず(社会福祉士には失礼ですが)、実際はケアマネジャーは利用者の日常生活全般に及んで相談支援をしています。

 

ケアマネジャーは利用者や家族と信頼関係を築かなければなりませんし、ケアマネジメント以外の業務も期待されているからです。

 

困難事例を考えると分かりやすく、多様性に富んだ仕事であり、介護保険に限定する仕事ではないです。

 

ところで、オクスフォード研究所による「あと10~20年で残る職業」によれば、ソーシャルワーカーやセラピスト、カウンセラーなどは無くならないと言われています。

 

 

対人コミュニケーションが重視される分野で、コンピューターより人間が優れているからです。

 

ケアマネジャーに期待される役割も同様に、利用者や家族、介護事業所、病院、行政、民生委員等の様々な関係者とのコミュニケーションによるところが大きいです。

 

したがって、ケアマネジャーの仕事はAIに取って代わられる仕事ではなく、AIは補助的な役割を担うのだと思います。

 

では、ケアプランのAIはどのように使われるのでしょうか?

 

これについては次回で。

 

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