ビジネス書は誰が書いているの?

介祉塾の砂です。

 

3月20日に 「介護に学ぶ シニアのおもてなしマーケティング」 を出版しました。

 

しかし出版がゴールというわけではなく、(出版社の営業にも限界があるので)著者としてはたくさん売れるよう販促する必要があります。

 

というのも、売れ行き次第で次の出版にも影響するからです。

 

なので、このブログ記事を読まれた方に1冊買っていただくととてもうれしいですし、いろんなところで口コミしていただけると、さらに感謝です。

 

 

それはさておき、自分で本を書いてみて分かったこと。

 

 

① 大半のビジネス書の著者は本を書いていない(汗)

 

というのも、わたしは自分で書き上げたので、「ビジネス書を書くスキル」は相当必要なのだと実感したからです。

 

 

ちなみに「ビジネス書を書くスキル」とは。

 

● 自分の言いたいことを、読み手に伝わるよう論理的に書くスキル

 

● 全体の構成(章立て)を練り、不足している知識や事例、裏づけ資料などを把握し、それを踏まえて編集するスキル

 

● 読み手がどのような人が想像して、分かりやすく、おもしろく伝えるスキル

 

この総合力が必要です。

 

 

大半の人は、ブログ記事などよりもずっと長い文章(10ページ以上)を書くことが苦手です。

 

というのも、これは(ものすごい量の)トレーニングをしているか、していないかの違いにすぎないからです。

 

また、タイピングスキルによる能力差もあります。

 

もちろん、長い文章を書くとなると全体の構成に沿った編集力が問われます。

 

 

ですが、それだけだとビジネス書は書けません。

 

読み手にとっては形式(文章)より中身(おもしろいこと)が大事だからです。

 

これができないと書店に並べてもらえず、自費出版やオンデマンド出版、電子出版などになります。

 

私の場合はH先生という先輩コンサルタントがいて、散々「お前の話はおもろないねん」と叩かれているので、よく分かります(笑)

 

なので、大半のビジネス書の著者は本を自分で書いていないのが分かりました。

 

 

では、誰が書いているの?

 

答えは、ゴーストライターです。

 

これは出版セミナーなどでは大っぴらに言われることではないので、一種のタブーなのです。

 

また、ライターも、インターネットなどで大々的にアピールするわけではないので、分からないのですね。

 

大体は出版社や出版コンサルタントなどの紹介になります。

 

 

もっとも、著者による出版セミナーや出版記念パーティーなどに参加すると、あまり目立たないところでライターが運営に関わっていたりします。

 

なので、どの方がその本のライターなのか何となく分かります。

 

著者はライターが書いたとは言いませんが、内々では「ライターに依頼した方が出版までの道のりが早いですよ」と親切にアドバイスしてくれます。

 

 

なお、ライターが文章を書くとアマゾンの書評などに、

 

● 「他の本に書いてあるような内容ばかり」

 

● 「インターネットで調べればすぐに分かること」

 

● 「高評価はサクラのやらせレビューだ」

 

といったコメントが付くこともあります。

 

ライターが書くので、(著者がしっかり見直さないと)著者の独自の思考やノウハウが現れにくいからです。

 

 

参考までに、吉田典史「ビジネス書の9割はゴーストライター」(青弓社、2014年) という暴露本もあります。

 

 

 

② 本が出来上がるまでは2年ぐらいは掛かります。

 

商業出版するには、著名人を除くと著者が企画書(タイトル・概要・目次・販促方法など)を出版社に提出し、編集会議でオッケーをもらう必要があります。

 

※ 商業出版は自費出版と違い、出版社側が100%リスクを負います。

 

で、この企画書を通すために様々な出版社と掛け合いますが、そのたびに企画書を書き直すことになります。

 

それだけで、ものすごいエネルギーを使います(笑)

 

この段階では原稿はいりませんし、ほとんどの著者は何も書いていません。

 

企画書の書き直しのため、書くテーマも大幅に変わってしまうので、仕方がないのです。

 

大抵の人は、ここで挫けてしまいます。

 

そこでどうしても商業出版したい人は、出版コンサルタントなどに協力を依頼します。

 

そして、いざ企画書が通ると原稿を書くわけですが、思ったように文章が書けず先述の通りライターに依頼するわけです。

 

なお、ビジネス書の著者の大半は本業があるので、空いている時間を使いながらですと1冊の本に仕上げるのに2年ぐらいは掛かるように思います。

 

 

で、私の場合は企画書を通すのに1年ぐらい、5社ほど掛け合いまして、先ほどのH先生の紹介でようやく同文舘出版様で出版することになりました。

 

それなりに時間と手間が掛かったわけです。

 

ちなみに、それから本が出版されるまでの期間ですが、2年半ぐらいですかね。

 

長い気もしますけど、途中、構成の変更を余儀なくされたことと、私自身が入院したことで、中断してしまったのも響きました。

 

実際には、文章そのものを書き上げるに要した期間は、仕事の閑散期や土日祝日を使ったので、トータルで2ヶ月ぐらいでしょうか。

 

私の場合は、セミナーで話したネタをもとにしているので、書くこと自体はそれほど時間は掛かっていません。

 

セミナーの時点で参考文献には目を通し、7,8割の統計資料は集めていましたし、受講生からフィードバックもありました。

 

あと、介祉塾のブログ記事も引用していますしね。

 

 

● 内訳ですが、初期の原稿(構成はグチャグチャ)は1ヶ月程度。

 

● きちんと章立てして加筆するのに、2~3週間程度。

 

● 初稿ゲラが上がってからの、修正は1~2週間程度。

 

そんな感じです。

 

 

③ しかし本を出版したら終わりではなく、そこからが本番です。

 

本を出版することが目的ならいいのでしょうが、私の場合は自分の思っていること、考えていることを世の中に伝えたいからです。

 

あと、売れないと出版社に申し訳が立たないし、売れないと次の機会をもらうことが難しいという事情もあります。

 

なので、広告宣伝や書評の依頼、セミナー開催、顧客獲得など地道に本を売っていかないといけませんね(自戒を込めて)。

 

もちろん、いろいろやる予定です(笑)

 

 

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本を出版しました!

 

『介護に学ぶ シニアのおもてなしマーケティング』 (同文舘DOBOOKS)

 

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